マリア様がみてる―ウァレンティーヌスの贈り物〈後編〉
2006年2月11日 趣味
ISBN:4086147157 文庫 今野 緒雪 集英社 2000/04 ¥500
★★★
随分前に買ったし今更なんですけど、時期的にもなんかはまるな、と。
マリみてはどの話も(文体や表現も)やさしくてやわらかくてせつなくてあたたかくて大好きですが、この「ウァレンティーヌス」後半にはちょっと思い入れがあります。
前編で謎だった「紅いカード」の深い真実。
その中心人物であり、特に本編に重要な人物ではないのに、とても忘れがたい鵜沢美冬と言う少女。
志摩子さんと静さま、そして白薔薇様の素敵な関係(静さまって…苦笑)。
何度も読み返してしまうのが、堪えきれずに由乃さんを尋ねて来てしまう、ちさとさんの場面。
更に紅薔薇様人生最良の日。
心揺れる大好きなエピソードのオンパレードなのです。
今野先生の構成とキャラとエピソードの扱い方にはいつも感嘆しますし、作風自体にも憧れます。
どうしてこんなにいい人可愛い人やさしい人だらけでお話が作れるのかとか(笑)。
特に強烈な事件と言うほどの事はなくても、まろやかな心の交流だけでこんなに盛り上がれるのだ…と思い知らされます。
微妙すぎてもどかしい人もいるんじゃないかと思うくらいですが、私は好きですね〜v
で、特に美冬さんの話が今、自分の人生の周期的にも、季節的にもタイミングが合うんじゃないかなと思ったり。
一人で思いつめている彼女の物語。
誰も触れられない、彼女の心の中だけの物語。
起こしてしまった行動は一見大胆だけど、それは密やかで、とても切なく悲しい。
ことが公になっても、きっと彼女は経緯を人前でなんて言えないだろうなぁと想像。
してしまったことの、本当の理由はきっと胸にしまっておきたいに違いないから。
他の誰にも気に留められない、ただの周囲の一人としてしか中心人物と関われない彼女。
それは「憧れ」を前にした時の、誰もが経験する自分なんじゃないかと思う。
目立つ存在を前にした一ファンのような、遠い感じ。
だからこそ小さな一歩でも、ほんの一言でも、人によってはとても大きいことがある。
そんなことを思わせる、少々苦くもあるお話です。
とりあえず、今心が乾いている割合に(急激に乾燥しちゃったんですよ…)、久しく読み返して染みました。
大体、日記で好きなこと語って大喜びして盛り上がった後、盛り上がった分律儀に沈み込むバイオリズムです(汗)。
…もうちょっと落ち着きたい…。
★★★
随分前に買ったし今更なんですけど、時期的にもなんかはまるな、と。
マリみてはどの話も(文体や表現も)やさしくてやわらかくてせつなくてあたたかくて大好きですが、この「ウァレンティーヌス」後半にはちょっと思い入れがあります。
前編で謎だった「紅いカード」の深い真実。
その中心人物であり、特に本編に重要な人物ではないのに、とても忘れがたい鵜沢美冬と言う少女。
志摩子さんと静さま、そして白薔薇様の素敵な関係(静さまって…苦笑)。
何度も読み返してしまうのが、堪えきれずに由乃さんを尋ねて来てしまう、ちさとさんの場面。
更に紅薔薇様人生最良の日。
心揺れる大好きなエピソードのオンパレードなのです。
今野先生の構成とキャラとエピソードの扱い方にはいつも感嘆しますし、作風自体にも憧れます。
どうしてこんなにいい人可愛い人やさしい人だらけでお話が作れるのかとか(笑)。
特に強烈な事件と言うほどの事はなくても、まろやかな心の交流だけでこんなに盛り上がれるのだ…と思い知らされます。
微妙すぎてもどかしい人もいるんじゃないかと思うくらいですが、私は好きですね〜v
で、特に美冬さんの話が今、自分の人生の周期的にも、季節的にもタイミングが合うんじゃないかなと思ったり。
一人で思いつめている彼女の物語。
誰も触れられない、彼女の心の中だけの物語。
起こしてしまった行動は一見大胆だけど、それは密やかで、とても切なく悲しい。
ことが公になっても、きっと彼女は経緯を人前でなんて言えないだろうなぁと想像。
してしまったことの、本当の理由はきっと胸にしまっておきたいに違いないから。
他の誰にも気に留められない、ただの周囲の一人としてしか中心人物と関われない彼女。
それは「憧れ」を前にした時の、誰もが経験する自分なんじゃないかと思う。
目立つ存在を前にした一ファンのような、遠い感じ。
だからこそ小さな一歩でも、ほんの一言でも、人によってはとても大きいことがある。
そんなことを思わせる、少々苦くもあるお話です。
とりあえず、今心が乾いている割合に(急激に乾燥しちゃったんですよ…)、久しく読み返して染みました。
大体、日記で好きなこと語って大喜びして盛り上がった後、盛り上がった分律儀に沈み込むバイオリズムです(汗)。
…もうちょっと落ち着きたい…。
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